もどき2題
田村(正和)がそこまで言うなら、と、一昨日、「麦とホップ」(第三のビール)。
一口め。「なるほど、なにも知らずに飲んだらビールだと思うな」。特に、日本の米の入ったビールだと思えば違和感が少ない。
でも、何口か飲むうち、舌がしびれるような、リキュール・アルコールの残り香が見えてくる。まあ仕方がないかと思っていたが、飲み進むにつれ急速に存在感が増してきて……うーん、ビールの代わりにはならないな。
で、昨日から禁酒中だが、今日はちょっと「苦みがある炭酸の飲み物が飲みたいな」と思い、キリンフリー(アルコール0%のビール)にトライ。
うーん、これはビールという味ではない。なんか、甘みがある(原材料にブドウ糖果糖液糖あり。苦みの強調用なのか、それとも、アルコール抜きの麦芽とホップだけでは味が下支えできないのか)。けど、後味はそう悪くない。特に何かを食べながら飲むには、これで十分かも。禁酒の強い味方発見!
しかしこうしてみると、私はなぜ酒を飲みたいと思うのだろう。苦い発泡水(ビール)や、ブドウの発酵臭がする水(ワイン)ならアルコールはなくてもいいのだろうか? 仮に味がまったく同じにできるなら、そうかもしれない。酔いたい、というときももちろんあるわけだが、夏の暑い日にビールが飲みたいと思うのは、冷たい液体の感触と、炭酸の刺激と、麦の香りとホップの苦みがほしいわけで、必ずしも酔いたいわけではない。というより、酔ってしまうとそのあとは生産的な活動がしにくいし体も疲れるので、酔わないほうがいい。
でも、ビールやワインの味には、アルコールが寄与する分が含まれているんだよね(だから同じ味にできないんだよね?) でも、発泡酒の味がぐんぐん進化したように、こういうアルコールフリーのビールテイスト飲料も、今後の進化にぜひ期待したいところだ。