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uayebはマヤ暦の「無名月」

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恐れの木曜日

子どものころ、木曜日が怖かった。こんな詩を読んだからだ。
大地と大気は冷えていく。大きな水もいっしょに
恐れの木曜日が訪れるとき
そしてもう晴れることはなくなる
4つの場所からそれらは広がり、その日は胸に刻まれる日となろう
(五島勉訳、百詩編10巻の71)
そういえば、先週の木曜日からずっと晴れた日がない、まさか恐れの木曜日が訪れたのでは…と恐れおののいたことも1度ではない。私が育った福岡県の田舎は、冬は本当に晴れることが少なく、びくびくしながらすごしたものだ。
ところが、大人になって、他の人の訳を見る機会があったのだが、そこには「恐れの木曜日」の言葉はなかった。2,3行目は、
彼は木曜日に礼拝にやってくるとき
いまだかつてそのように美しいことはなく
となっていたのである。どういうことだろう。
原文はこうだ。
La terre & l’air geleront si grand eau.
Lors qu’on viendra pour Ieudy venerer;
Ce qui sera jamais ne feut si beau,
Des quatre parts le viendront honorer.
私の直訳
大地と大気はとても大きな水を凍らせる。
人々が木曜日を崇拝しに訪れるとき、
それがそれほどまでに美しかったことはないだろう。
四方からそれを称えに来るだろう
全体的に意味は不明瞭だが、少なくとも「恐れの木曜日」と訳せる部分はどこにもない。3行目も、Ce qui sera jamais si beauなら、「そしてもう晴れることはなくなる」の訳もありかもしれないが、間のne fut(過去においては…でなかった)を考えると、逆の意味にしか取れない。
要するに、読者を怖がらせようと、恣意的や訳もどきをしていた著者にひっかけられていたわけで、なんとも拍子抜けするが、まあ、子どもの頃に読んだ本って、こういう大きなインパクトを与えることがあるよね。
こうして無事、恐れの木曜日からは解き放たれた私だが、実は心は晴れ晴れとはしていない。
心理学者の中村恵一先生は、3行目を「存在するものがいまだかつてそれほど美しかったことはない」と訳されている。
意図的な誤訳の「晴れることはなくなる」とは正反対の、きわめてポジティブな言葉だが、読んだ印象はどうだろうか。この、あとは落ちるしかない成就感、躍動を感じない静止感……薄気味の悪さが同じくらいなのはなぜなのだろう……。

トッカータとフーガの偽作説について

大バッハの誕生日なので、最近ちょっと調べたことを書いておく。

https://www.youtube.com/watch?v=SGKfqSJbeAg&t=302s
バッハの楽曲で(あるいは、すべてのオルガンの楽曲で)最も有名なのは、トッカータとフーガ・二短調、だと思う。
しかし、これは実はバッハの作品ではないのではないかという疑念が呈されているという。

そう聞いたとき、正直、「ああ、そうかもな」と思った。確かに、バッハの作品としては異質なところが多い気はするのだ。しかし、気がするで偽作認定はできない。何が根拠なのだろうと思ってwikiを見てみた。

日本語のwikiは偽作説について触れているが、印象ではない説明としては、
1 自筆の譜面がない
2 主題が単独で提示されるオルガンフーガは他にない
3 短調の変終止で終わるオルガンフーガは他にない
の3点が上げられている。

が、1については他にもそういう曲はあるので、これだけでは断定はできないだろう。

2 は意味がわからない。バッハのオルガンフーガは普通最初に主題が提示されているからだ。

3 は、Ⅳの和音からⅠの和音に移って終わる「変終止」というやりかたが、他にないということらしい。確かに有名どころの短調のオルガンフーガ(542、543、548、582など)は、どれもⅤ→Ⅰの完全終止という形を取っている。けど、h変終止はそんなに珍しい終わり方でもないので、これをもって偽作というのもちょっといいがかりのような気がする。

さて、2の意味がわからないのは、ひょっとすると英語のwikiを訳したときに何かが失われたのではないかと思い、英語版を見たら、そこにはもっとたくさん理由がかかれていた。
うち、

2’ 主題がペダルで単独で提示されるオルガンフーガは他にない

たぶんこの「ペダルで」が、日本語版wikiでは落ちているようである。上記youtubeの6分2秒あたりがこれに該当する。確かに、ペダルで主題を弾くことはあっても、単独のものはすぐには思いつかない。とはいえ、フーガではなくファンタジアの部分であれば、ペダル単独で主題が出てくることはある。たとえばBWV543の1分36秒。https://www.youtube.com/watch?v=Pfnkz1cFp8g フーガでこれをやったらバッハではないというのもどうなのか。

英語版にはこんな指摘もあった。

4 4度上で応答するオルガンフーガは他にない。

https://www.youtube.com/watch?v=SGKfqSJbeAg で、2分40秒から提示される主題に対し、2分45秒からの応答部が、4度上であることについての指摘だ。確かに他のフーガは、5度上か4度下のことが多いようだ。本当に他に1つも4度上での応答がないのなら、バッハらしくない、とは言えるかもしれないが、この主題では4度上の応答がよいと判断したなら、そうしてはいけないという類いのものでもないようにも思う。

5 86~90小節のトリル

5分1秒からのトリル(の長さ)が他にあまり例がないと言いたいようだ。オルガンでは、キーを押していればその間じゅう音が出るので、チェンバロやピアノようにトリルで音を実質的に伸ばす、みたいなことをする必要がないのと、オルガンでトリルを長時間続けるとだいぶうるさい感じになるので、確かにあまり例はない気はする。とはいえ、名曲BWV542 https://www.youtube.com/watch?v=tg50ozbZcqM&t=350s の9分30秒では1小節のトリルをかけたりもしていて、効果があると見ればトリルも使っていることがわかる。

6 最低オクターブのC#の音を使っている

2小節目の左手で、中央のドから2オクターブ下のC#の音が出てきているのがおかしい、という指摘。パイプオルガンは低音になるほど、長く太い、巨大なパイプが必要になる(音程はパイプの長さに反比例するので)。C#の音は、Cの次にたくさんの資源を必要とするが、Cに比べると、どうしてもないと困る曲は少ないので、当時のオルガンは、最低オクターブのC#,D#,F#,G#を省略することが少なくなかった。そんな音をいきなり平気で使っているのは、C#のパイプが普通に備えられるようになった後世の作曲であることを示している、という趣旨だろう。バッハの曲でもこの音の使用例はごく例外的とある。

作曲のスタイルというよりは、物理的な側面からの指摘であり、一定の説得力は感じる。

しかし、この音が出てくるのは実は2小節目だけで、以後は出てこない。また、この音が手鍵盤で演奏されている点も注目したい。
というのは、最低音のC#といっても、コストが問題になるのは、16フィートとか32フィートといった、低音の音色のパイプであって、8フィート以上であれば、ことはそれほど深刻ではないのだ。また、特徴的な16フィートの音がアサインされるのは通常ペダル鍵盤であって、手鍵盤には16フィートの音はアサインされないか、されても、subbassのような、低音を補う、くらいのソフトな音色のことが多いように思う。要するに、この最初の2小節で、手鍵盤で8フィート以上の音色しか選択しておらず、かつ、8フィート以上の音色については最低オクターブのC#(など)が装備されているのであれば、このC#を使うことによる問題(音の抜け)はないのではないか。これはもう少し実際の過去のオルガンの実装を見ないと説得力のある意見にはならないが…。

長くなった。そういうわけで、英語版wikiにたくさん書かれていた偽作の根拠は、意外にもどれも、決定的にはほど遠いものであった。最初私は「偽作かもな」と思っていたのだが、偽作説の論拠を見て、逆にこれは偽作じゃなくて、以前言われていたように、バッハが若いころに、北ドイツ風のオルガンの影響を強く受けて作った作品ではないか、という説のほうがしっくりくるように感じている。

JR東の羽田線のルートについて

JR東日本の株主総会で、社長が東海道貨物線を復活させ、羽田空港アクセス線にする話について、「関係各所と調整中」「東海道線とつなぐ」「とても便利になるので採算など検討中」など、前向きに検討中であることを明かしたそうだ。http://toyokeizai.net/articles/-/41003?page=2
今回一つ意外だったのは、「新宿(と千葉)方向から、りんかい線をつかって羽田につなぐ」としたこと。確かに、りんかい線は車庫線が東海道貨物線にほぼつながっているので、そうすれば羽田に行ける。けれど、りんかい線は天王洲アイルを通るために北に大回りしているから、距離的にはだいぶロスがある。東海道貨物線を復活させて東海道線につなぐのであれば、すでに存在する大崎→品川間の連絡線(成田エクスプレスが使っている)を使って横須賀線に入り、品川の北で貨物線に入るようにすれば、他社(臨海鉄道)の線路を使わずにすむから料金も安く設定できるし、距離的にも有利だから、絶対そうすると思っていたからだ。
しかし、報道を受けて地図上にルートをマッピングしてみると……

赤い線がりんかい線経由、青い線は品川の北で貨物線に入るルート。

品川の北で貨物線に入るというのは、それはそれでずいぶんな大回りですね。りんかい線経由が遠いとはいちがいにはいえなさそう。それに、品川方面から貨物線に入るためには、スイッチバック用の引き揚げ線を作るか、短絡線を作る必要があるから、それもたいへんだ。
と考えると、すでにつながっているりんかい線を使う方が現実的かもしれない。

ただ、今年度中には首都高の中央環状線が開通し、そうすると、新宿=羽田空港はリムジンバスで25分で結べる、なんて話も出ている。この鉄道路線を使った場合は、30分を切るのは難しいだろう。料金的にもりんかい線を通るのでは価格的にもそれほどメリットを出せそうにない。まして全席指定のH’EX(羽田エクスプレス)にしたら、バスより高くなりそう。JR東はこのへんのシェア争い、どう計算しているんだろうか。

よろしかったでしょうか、の普遍性について

飲食店などでの「よろしかったでしょうか?」という表現について、
違和感、嫌悪感を表明される人が多いようです。
かくいう私も、以前はすごく違和感がありました。

でも最近は、「よろしいでしょうか」と言われると、
なんだかぶっきらぼうだなぁ、と感じるようになってしまいました。
認めたくはないけれども、実はそんな感覚をお持ちのかた、
結構多いと思うのですが。

「だめだ、絶対おかしい!」という方に、何がおかしいか尋ねたことは
あまりありませんが、自分の気持ちを振り返ると、
「過去形」が使われていることが一番ひっかかったかな、と思います。

でもそういうことを言うなら、よろしいでしょうか、もおかしい。
でしょう、は、(自分の)推量や未来を表すときに使う言葉です。

客に向かって、「あなたの注文はこれでいいと思うんですがどうですか」
なんて言ったら失礼でしょう。「これでいいですか」と聞くのは
かまいませんが、ウエイター自身の推量が入ったらまずい。

でも、ここでは言葉がすでに本来の意味を失い、受け取る側も、
単によろしいですかを丁寧にしただけだと思っています。

そういうふうに、言葉の意味は変わるものです。

それでも、過去形は許せない、ですか?
そんなみなさまのために、過去形が出てきた理由を探ってみました。

英語でお塩をください、というときには「Pass me the salt!」ではなくて
「Will you pass me the salt?」というと、丁寧な依頼になることは
中学校で習ったと思います。
さらに「Would you pass me the salt?」にすると、もっと丁寧だ、
とも習ったと思います。

未来形を使うと丁寧になり、未来助動詞の過去形を使うともっと丁寧になるわけです。

フランス語を習った方なら、○○したい、というときに、
Je voudrais ○○ と言うのをご存知だと思います。
このvoudraisという活用形は、vouloir(英語のwant)という動詞の
過去未来」という時制です。
本来は、過去のある時点における未来のことを示すのに使われる活用形を、
今自分がしたいことを丁寧に示すために使うのです。

考えてみるとこれは、英語の
I would like to …  にほぼ相当します。
wouldはwillの過去形ですから、まさに「過去未来」の表現です。

さて話を戻して、「よろしかったでしょうか」はどういう構造でしょうか。
これは、「よろしいですか」という直接的な表現に対し、過去形の
「よろしかった」と未来・推量形の「でしょうか」を組み合わせたものです。
そう、やっていることは、英語やフランス語とまったく同じです。

ここには、過去形にすることで直截な感じをなくし、未来・推量形にすることで
不確定な感じにする、という、ユニバーサルな発想パターン

あるのではないでしょうか。敬語がない言語では、これが丁寧表現の
王道なのです。
敬語が廃れつつある現代の日本語で、このような表現が生まれたのは、
必然と言えましょう。

iPhone 5sの64bit CPUの意味は

iphone 5sは、CPUが64bitだそうで、ちょっとびっくりしました。

最初に思ったのは「それ意味あるの?」ということ。というのも、CPUを64bit化することによる最大のメリットは、4GBを超えるメモリ空間を扱えること(いいかえると、4GBを超えるメモリを扱うようなアプリは大幅に高速化する)なわけですが、iPhone 5sのメインメモリは……今のところ不明なようですね。でも、iPhone 5が1GB(ストレージ容量じゃないので誤解なきよう)だそうですから、2GBとか、百歩譲って4GBはあるとしても、8GBはないでしょう。つまり、32bit CPUで十分アドレッシングできる容量なわけで、将来に備えるということでは意味はあるでしょうが、今回はとりたてて意味があるとは思えません。

と思いつつwikiを見たら、ARMの64bitアーキテクチャは、レジスタを16個から31個に増やしたほか、SIMD拡張命令も大幅に強化される、とのこと。なるほど、そうであれば、64bitコードのほうが速くなりますね。また、64bit CPUになると、命令語が長くなって、メモリ帯域をムダに圧迫して逆に遅くなるのではという不安もありましたが、命令長は32bitのままということなので、その心配もないと。

32bit命令にあった条件付き実行命令が削除されるらしいので、これは、パイプライン設計上はかなり楽になるような気がします。もっとも、32bit命令の互換機能は当分持たせないといけないと思うので、64bitのときだけ別の実行パイプラインを使える、みたいなことができないと意味はないのかな?

まぁ、メインメモリが4GBを超えるのも時間の問題でしょうから、OS含め早めに移行に着手するのは正解でしょう。

陸マイラーが必死な理由w

9月2日、Tポイントカードのポイント付与率が半分になるという
劇的な発表があった。

訂正:ツタヤでのポイント付与が半分(200円で1ポイント)になるだけでした。
他の100円1ポイントのところ(ファミマなど)はそのままです。大変失礼いたしました。

http://tsite.jp/cp/index.pl?xpg=PCIC0102&cp_id=6662&CP_SYUBETU=1

4000万人のユーザーを抱えるTポイント、さぞネット上では大騒ぎになっているだろうと
思いきや、2chの関連スレでは2,3人がコメントしたのみ、ポイント情報交換サイトの
poitan.netではなんとスルー。facebook上でも、Tポイントを集めているという知人が
「地道に集めてるんだけどなぁ…」とコメントする程度。なんとも拍子抜けである。
Tポイントの運営サイト側としては、大騒ぎにならなくてほっとしているかもしれないが、
これほどまでにどうでもいい存在になっているのは、相当まずいような気もする。

私はTポイントは集めていないが、もしもANAカードが、ポイントのマイル変換率を
半分にするなんて発表をしたら、ぜったいこんな反応じゃすまない。ネット上では
暴動になるだろう。膨大な数のブログが、今後の戦略についてコメントし、掲示板
は怨嗟の声に満ち溢れるだろう。それは、自分がANAマイラーだからよくわかる。

しかし、なぜにTポイントのこの改悪は、これほどまでに注意をひかないのだろう?

考えてみたら、答えはすぐ出た。
Tポイント(など、市場のほとんどのポイントシステム)は、利用した金額と、
それに対する特典が「リニア」に対応するシステムだからだ。

たとえばTポイントの場合、今までのルールなら、利用金額の1%、すなわち
10万円使えば1000円相当、20万円使えば2000円の、ポイントが付与されてきた。
仮に1年間ツタヤやファミマなどを使い10万円利用し、1000ポイント付与されたとしよう。
この状態で、あと1年ポイントをためて、2000ポイントにしようというインセンティブは
それほど高くない。今1000円もらい、来年1000円もらうのと、来年まとめて2000円もらうのと、
どちらがいいか? どっちでもいい、というのが普通の感覚だろう。

別のたとえ方をすると、ポイントが830点のときに、Tポイントがサービスを打ち切ったと
しよう。Tポイントユーザーは、せっかくためていたのに残念だ、とか、これからはどの
ポイントにしよう、という気持ちにはなるかもしれないが、まぁ、それで終わりだ。
なぜなら、還元率は常に1%であり、今までの利用分についてはきちんと
1%の還元がなされている以上、文句は「今後使うポイントがなくなってしまった」
という点にしかないからである。

ところが、マイルの場合はこの構図が決定的に異なる。

マイル事情をご存じない方のために、ANAを例に、基本的な情報から記述する。

まず、ANAのマイルは、10000マイルあると、EDYやナナコ、Suicaなど
メジャーな電子マネーの10000円相当分に変換できる。
つまり、1マイルは1円の価値を持つわけだ。
ちなみに、ANA VISAやANA JCBカードでは、1000円使うと1ポイントが
付与され、1ポイントは10マイルに交換できる。つまり、1000円につき10マイル、
すなわち10円が還元される。還元率は従来のTポイントと同じ1%であり、
この限りでは特段マイルにメリットはない。というより、正確には、
1ポイントを10マイルに変換するためには、そのための「コース」に加入する
必要があり、コース参加料で年6300円が徴収されることを考えると、
むしろ不利である。

しかし、マイルは、もっとためることで、どんどん効率のよい変換が可能になっている。

たとえば、12000マイルためると、これは、ANAサイトで15000円相当として使える
「スカイコイン」に変換可能だ。1マイル1.25円。

だがこんなのは序の口だ。
15000マイルためると、なんと、東京から、沖縄を除く全国各地の往復航空券が
ゲットできる(ハイシーズンを除く)。たとえば福岡往復だと、正規料金で72000円、
特割でも48000円ほどかかるところを、15000マイルで往復できる。
還元率は3.2~4.8%。Tポイントなどとは別次元の高率になる。

さらに、85000マイルためれば、東京=ロンドンのビジネスクラスに乗れる。
これは、ANAの場合、正規運賃だと110万円、事前割引で43万円。
還元率は5~13%にもなる。
極めつけはファーストクラス。東京=パリのファーストクラスは255万円。
これが、12万マイルで手に入るから、還元率は実に21%に及ぶ。

このように、マイルは、ためればためるほど、還元率(1マイルあたりの価値)が
上がるようにできている。
しかし、5万マイル相当のポイントをクレジットカードで貯めるには、500万円の決済が必要だ。
12万マイルともなれば、1200万円である。
これでは、しょっちゅう遠距離の国際線にでも乗る人でなければ無理だろう、と
思われるかもしれない。

しかし、実はそうでもないのだ。
たとえば、ANA VISA、あるいはANA JCBのカードは、ポイントの有効期限が
2年ある。さらに、ANAのマイル自体が、まる3年の有効期間がある。
したがって、ポイントが切れるぎりぎりでANAマイルに変換し、
その期限ぎりぎりまで積み立てれば、マイルを貯め始めて5年間のマイルを
利用できる。

公共料金やインターネット代などをすべてカード払いにすれば、年間40万円
くらいの支払いをカードに(=ポイントに=マイルに)することは難しくない。
さらに、大き目の出費をすべてカード払いにすれば、年150万円くらいの
利用はそれほど無理のある数字ではない。これはマイル換算で15000マイルに
なる。これを5年間続ければ、75000マイルになる。

お盆とお正月に、福岡や札幌に帰省するなら、その際の飛行機のマイルが
年3000マイルほどになる。また、カードで航空券を買うとボーナスマイルが付くので、
それが1000マイルにはなる。このぶんで、5年で20000マイルがさらに付く。
合計95000マイルだ。東京=ロンドンのビジネスクラスが狙えるし、
12万マイルでファーストクラスも射程に入ってくる。

マイルをためている人は、このように長期の計画を立て、
どのクレジットカードならどういう基準でどういうボーナスマイルがつく、
といったことを把握したうえで、カードの選択と日々の支払いを行っている。

たとえば私は、カードだとやはりある程度のお買い物でないと使えないので、
ANA VISA SUICAカードを取得し、Suicaの利用分がマイルに落ちるように
している。コンビニや自動販売機、近所のスーパーなど、最近はsuicaが
使えるところが多い。こうした日常の決済分をカードに落とすことで、
年間数千マイルが加わるようになっている。

こんなときに、ポイントの付与率の変更などが行われると、
数年間の予定が崩れ去ってしまう。マイラーが、ポイントの交換率などの
ルール変更にきわめて敏感なのは、こうした事情があるのである。

浦島太郎

11月につまらない理由で自宅サーバが落ちてしまい、
その原因を読み誤ったばかりに、かれこれ3か月も
サーバを止めてしまいました。twitterのプロフィールなどに
ここのURLを書いているのに、申し訳ありません。

自宅のサーバは、物理的にもfragileで、特に、3歳の幼児が
いる環境では、今後、特にメールサーバとして動かすには
不安が多いため、今回、VPSに出しました。

月々の料金は840円。自宅サーバを運用していると、
サーバ用の固定IPサービスに980円かかっていたので、
むしろ割安でもあるのです。
容量を気にせずデータを置いておける、という意味では
自宅サーバにもまだ価値はあるのですが、それにしても、
出先で1GBのファイルを落とすようなことはないし、
1GBくらいならDropboxでも使ったほうが早い。

ウェブとメールと、何かのときのFTPくらいが目的なら
VPSで大丈夫な時代になったのかなと思います。

最後の書き込みから約1年ですが、1年は大きいですね。
ピークオイル、と言われても、怒涛のシェールガス・シェールオイル
ブームの今となっては、だからどうした、って感じですね。
個人的には、またこれで化石燃料何十年も燃やすのかよ、
という気持ちもありますが……

Ubuntu情報も、すっかり昔のバージョンになってしまったし、
リニューアル考えなくちゃですねー。

とりいそぎ復旧のご挨拶まで。

ピークオイル

「サウジ石油の真実」という本を書かれたマシュー・シモンズさんが昨年なくなられていたことを今頃知りました。合掌。

この本は、「サウジアラビア政府が言う石油の埋蔵量は信用できない。油田の生産能力はそろそろピークを越えつつあり、サウジには新しい油田は発見されていない」といった内容。いわゆる「ピークオイル論」(石油生産はそろそろ・もうじきピークを迎え、油田が衰えるにつれ、世界の石油生産量は減っていくぞ。備えないとまずいぞ)を唱える著名人の一人とされています。

ただ、ピークオイル論は、長らく「妄想だ、陰謀だ、環境原理主義者の煽り文句だ」とされてきました。一番よくある反論は、「掘削技術の進歩で、今までは回収できなかった油田の原油がどんどん回収できるようになり、事実上の埋蔵量がどんどん増えている。今後もどんどん増える。もうじき枯渇するなんてありえない」という話です。たとえばこんな論調。 http://cruel.org/economist/oil/lotofoil.html

ちなみに上の記事のタイトルは当初、「だから原油は枯渇しませんったら!」でした。

私はこういう論調にずっと、とても大きな違和感を抱いてきました。だって、実は今も石油は地下で毎年毎年どんどん生成されていて、それは、現在人類が消費する量に匹敵する量だ、というのであれば話は別ですが、そうではなくて、有限な資源であるなら、「いつか」石油が枯渇することはどう考えたって明らかではありませんか。

特に、石油業界に近い人ほど、ピークオイル論を、むきになったように否定することに、違和感がありました。「最新の掘削技術の進歩も知らずに適当なこと言ってんじゃないよ!」というような感情的なものかなとも思いましたが、それにしてはずいぶん強い言い方で否定する人が目立つように思います。

もうひとつ不思議なのは、世界最大の産出国、サウジアラビアは、イラク戦争とかイランへの制裁措置などで、世界の原油供給量が減って、原油価格が上がったりしそうになると、増産をして、石油価格を安定させようとすることです。

そんなことをしないでいれば、石油の値段が上がってサウジアラビアの利益になるのに、どうしてわざわざ利益を減らすようなことをするのでしょうか。世界の原油供給を仕切るフィクサーとしての体面と、国防などでアメリカに世話になっていて、アメリカが困るようなことをするわけにはいかないという事情なのかなとも思いましたが、そこもどうも腑に落ちません。

しかし、日経ビジネスのこの記事によると、どうやら昨今は、ピークオイル論に対しての合意が進みつつあるようです。この記事の結論では、ピークオイルは早ければ2014年、そうでなくても、2020年くらいには訪れそうだということです。まずいです。本当に時間がありませんよ。

この記事を見て、ふたたび、なぜピークオイル論が否定されてきたかを考えたら、ようやく腑に落ちる解釈ができました。

要するに、石油は何十年も安定して供給できますよ、と言えば、みんなは、じゃあ安心して石油を使おう、と思います。実際に産出量が減ってきて、需要が多くて、値段が上がったら上がったで、供給者側は損をしません。「埋蔵量いっぱいあるって言ったじゃないか!」なんて言ったところでどうにもなりません。「予想に反してこれだけしか生産できません」と言われれば終わり。必要ならお金を出して買うしかありません。

ピークオイル論が世間に広く同意されると、「では代替エネルギーを開発しなくちゃ」というアクションにつながります。その結果、石油への依存は多少は減るでしょう。熱心な研究開発によって、万一、比較的安価で潤沢な新しいエネルギーでも登場した日には、石油の売り手は存亡の危機に直面します。だから、声をからして「大丈夫」と言い続けているのです。

そう考えると、サウジアラビアが「うちの埋蔵量はこんなにあります! 石油価格は責任を持ってコントロールします!」というのもうなずけます。

……結果的にこの、ピークオイル論をカルトみたいにして押しやってきたことで、新エネルギーの開発はどれくらい遅れたのでしょう? 仮に2020年だとしても、生産がピークを打ったとして、世界は対応できるのでしょうか? ピークオイル否定論者の罪がどれほど大きいかは、これから明らかになってきますね。

モトローラ買収の影響を考えてみる

グーグルがモトローラのモバイル部門を買収。パテント目的だとか、いろいろ解説があるが、まず最初に誰もが懸念するのは、これまで「パートナー」だった携帯電話機メーカーと、今後は競合することになるんじゃないかということだろう。

特に、アップルの時価総額がエクソンを抜いて全米一になったこととからめる報道は、いかにも、googleも携帯電話売って時価総額でアップル抜きたいに違いない、という筆者の憶測が行間からにじみ出ている。

実際、グーグルの収益のほとんどはずっと検索広告であり、次の柱を求めたとしても、おかしくはないような気もする。

ではグーグルは今後、手のひらを返したように、自社携帯をがんがん売ることに注力し、アンドロイドのパートナーには冷たく当たるようになるのだろうか?

ここでひとつ参考になると思うのが、インテルの例だ。

インテルはチップセットメーカーを閉め出した

ご存じのとおりインテルはCPUメーカーとして有名だが、インテルCPUを使うための「チップセット」も、事実上独占している。昔はサードパーティのチップセットメーカーもたくさんあったのだが、Pentium 4が出たころから、ライセンスを厳しく問うようになり、事実上ほとんどのメーカーがインテルCPU用チップセットのビジネスから退場している。

これを下敷きにすると、グーグルは、モトローラ以外の携帯に対して締め付けなり情報統制なりを行い、事実上閉め出すという戦略を取る、かもしれない。

ただ、インテルがチップセットメーカーを閉め出したのは、チップセットというのがパソコンの機能を決めていく上できわめて重要なパーツであり、そこで他社に主導権を取られてしまうと、自分は単なるCPUというパーツを提供するだけの存在になってしまう、という危惧があったと思う。

ひるがえって、グーグルが、他の携帯メーカーを、たぶん非難囂々となってでも閉め出さなければならないほどの理由があるだろうか。

パソコンにおけるCPUは、性能を左右はするものの、パソコン全体を規定するものではないが、スマートフォンにおけるAndroid OSは、そのスマートフォンの機能や使い勝手をかなり大きく規定する。つまり、Androidを押さえていれば、Androidスマートフォンの進化の主導権は握っておける。

主導権を握った状態であれば、他社にアイデアを出してもらうことは、むしろさまざまな可能性の追求につながり、プラットフォーム全体の魅力とシェアアップにつながる。

しかしマザーボードメーカーは閉め出さなかった

インテルの例でいえば、チップセットではなく、「マザーボード」のビジネスが、今回のグーグルにおけるモトローラ端末のビジネスが、アナロジーとしては適当だと考えられる。

インテルは、チップセットのみならず、パソコンの事実上の骨組みともいえる、マザーボードも自社で製造している。だが、同社は、他のマザーボードメーカーを閉め出そうとはせず、むしろ積極的に情報を公開している。このサイト http://www.atomicmpc.com.au/News/148502,intelfoxconn-alliance-could-cripple-asus.aspx によれば、インテルのマザーボードの製造数は年600万枚、これに対して、トップメーカーのAsusやGigabbyteは1900万枚ほどだという。

積極的にシェアを取りに行く気がないのなら、なぜわざわざパートナーと競合する製品を作るのか? 上のサイトによるとそれは、価格のコントロール権を持つためだという。

すなわち、インテル純正という、マザーボードピラミッドの最上位の製品は、当然最高の価格をつけられる。他社製品は、これより低い値段になる。競合(AMD製CPUを搭載できるマザーボード)が発生した際、自社マザーの価格を引き下げれば、必然的に他のメーカーのマザーボードの価格も下げざるを得なくなり、全体の価格をコントロールできるというわけだ。

この解説が正しいかどうかはわからないが、今回の買収で、グーグルはAndroid携帯市場における価格決定権を多少は手にすることはできるだろう。

「現場のリアリティ」がほしかった?

私はもうひとつ、インテルは、パソコンという最終製品を、実際に作り込むことによって得られる知見を重視しているような気もしてならない。CPUとチップセットを作って、はいあとはみなさん作ってください、では、製品を作っていく上で発生するさまざまなトラブルや改善の芽を、自身がチェックする機会を失ってしまうからだ。

グーグルはこれまで、HTCやサムスンなどに、新OS搭載機のリファレンスモデルの製造を委託してきたが、いかにパートナーとはいえ、自社ではない。端末メーカーを配下に納めれば、情報漏洩等を気にせず、フットワークよく、新しいアイデアを物に落とし込んでいける--このスピード感がないと、垂直統合のアップルと対抗するのに遅れを取る、と考えたとしてもおかしくないようにも思う。

結論としては、端末市場へのグーグルの影響力は高まるものの、それによって他社が脅かされることはそれほどないと、私は考えている。

ただそれはあくまで、グーグルに検索広告という強力な収益源がある限りである。もしそれがなくて、端末を販売することが同社にとって死活問題になるような状況になると、話は変わってくるだろう。その昔、一度は互換機の製造を認めながら、あるときから順次廃止し、自社だけがとあるパソコンを完全にコントロールできる状態にし、アイデアと経営資源を集中することで復活の道筋をつけた企業の例もある。

昨日に行けるタイムマシンがサービス開始

「あの日に帰りたい……せめて昨日に」「わかった、任せろ」「ええっ?」

相対性理論によれば、超高速で動く物体においては、時間の流れがゆるやかになります。したがって、宇宙船技術が発展し、亜光速で運行できるようになったときには、人は、宇宙船に乗って宇宙を旅したのち地球に戻ってくることで、普通に地上で生きていたら見ることができない未来にたどりつくことができます。これは、遠い将来ならひょっとして実現するかも、という「未来へ向かうタイムマシン」といえます。

それに対して、過去に行くことは困難です。原理的には、光速より速く動く物体に乗り込めば、時間を逆行できるはずですが、そもそもこの世の物質を光速を超えて加速することはできないとされています。

ブラックホールのワームホールを使って云々、というワザを使えば、過去に行くことはできるようですが、そもそもブラックホールの中に生身の人間が無傷で行き来できるとは思えません。つまり、過去に向かうタイムマシンの実現可能性は、遠い将来を考えてもほぼ絶望的です。

しかし、そんなことはわかっていても、どうしても過去に戻りたい、昨日に帰りたいという人はあとを立ちません。あなたもそう思ったことがあるでしょう。

朗報です。ついに、昨日に戻る方法が、私たちの前に姿を現します。えっ、さぞかしお金がかかるのでしょうって? いいえ。10万か20万か、それくらいです。

どうすればいいか。10月31日以降、いつでもいいです。深夜の羽田空港に向かってください。0時30分発のNH1061便に乗ったら、しばし眠りについてみましょう。目が覚めたとき、あなたは前日のお昼にたどりついています。そう、ついに時の流れを、半日ではありますが、さかのぼることができるのです!

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