泉岳寺なのか
誰からだったか、JR東日本が「泉岳寺駅」を新設しようとしている、という話を聞いた。
へえ、駅名は泉岳寺なのか、と思った。
少し説明。
JR東は、田町駅の北側に拡がる巨大な車庫(田町車庫)を廃止して、跡地を再開発して、ついでに新駅を設けようとしている、という話は、鉄道マニアの間では比較的よく知られた話。実際、田町車庫廃止に向けてはすでに一部工事が進められているはずだが、駅の具体的な話、駅名まで聞いたのはぼくは初めてだった。
地図を見ると、確かに京急泉岳寺のすぐそばなので、普通に考えれば泉岳寺になりそうだ。
と思ったきり放置していたが、今日、suicaやpasmoなど鉄道乗車券において、駅をどのように管理しているかがわかるこんな資料を見つけた。
http://www.denno.net/SFCardFan/index.php
要するに、駅にはそれぞれ固有の番号が振られていて、しかもそれは、路線の駅の並び順になっている。たとえば東海道本線だと、東京が1、有楽町が2、新橋が3、浜松町が4、というぐあいだ。
しかし、すぐ疑問が浮かぶ。「新駅ができたらどうするのか」。たとえば東京と有楽町の間に新駅ができたら? 有楽町以降の番号を全部変えるのか? それとも新駅には飛び地の、たとえば804みたいな番号を付けるのか? 前者は、それまでのデータとの互換性がなくなるし、後者は、数字を見ても駅がどこにあるかわかりにくいうえ、起点(東京?)からの距離と番号の大小が一致しないのも不便(へたをすると経路計算アルゴリズムに影響が出るような)がありそうだ。
と思ってよくよくみると、実はこの駅番号、ところどころに「飛び」がある。東海道本線は、静岡のほうに行くと原則2番おきに振られている。駅間が長く、間に新駅ができる可能性もありうるので、あらかじめ開けてあるのだろう。
ってことは、この泉岳寺新駅のところも番号が空いているのだろうか?
おお、浜松町の次の田町は、1つアキができて6が振られているではないか。新駅の準備が進んでいるな!
と思ったけど、よく考えたら、新駅の場所は浜松町と田町の間ではなく、田町と品川の間である。で、番号は、田町6、品川7、なのであった。あれー?
ちょっと調べたら、新駅設置に伴う駅番号のふり直しというのは、たまに発生しているそうだ。suicaなどは、「データベース」を参照して料金を計算しているので、データベースがきちんと更新されるのであれば、極端な話、ほとんどの駅の番号が変わったとしても、問題はなさそうである。ただ、大規模な変更は、予期せぬバグにつながりかねないので、小規模ですむならそのほうがいいということからか、適宜「飛び」番号が設けられているようである。
きっと上のケースでは、田町を(アキ番の)5にふり直して、泉岳寺新駅が6をつけることになるのだろう。そうすれば品川以遠は変更せずにすむ。
「飛び番」を見ると、鉄道会社の新駅設置の意図が読めるのでは、と思ったのだが、そうもいかないようだ。残念。