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消費力

内需拡大を公約に(日経新聞)

内需拡大というのは、80年代の前川レポートのときからずっと言われていることだが、どうも目に見える進歩がないように思う。

内需と言われて思い出すのは、以前スコットランド北部を巡ったときのことだ。ご存じのとおりスコットランドは、エジンバラを首都に抱く、イギリス・グレートブリテン島の北部3分の1ほど(イメージ。ちゃんと面積調べてませんすいません)を占める王国だが、そこはさらに2つに分かれる。南部のローランドと、北部のハイランドだ。ハイランドの首都と称されるのは、ネッシーで有名なネス湖のそばにあるインヴァネスである。

もともとそんなに人口は多くないスコットランドだが、ハイランドはローランドに比べても、格段に人口密度が低い。ローランドのグラスゴウは人口100万を数えるし、エジンバラも数十万だが、ハイランドは、最大のインヴァネスですら5万人強だ。
私はハイランドのなかでも北部、すなわちグレートブリテン島の最北端の、Thursoという街に向かったのだが、Thursoの人口は確か9000人ほど。これでもハイランドでは相当な街であり、インヴァネスからのバスが立ち寄る途中の街は、1000人、2000人、ものによっては数百人というところばかりだ。

だが、実際にそうした小さな街を通りかかると、とてもそんな少人口には見えない。九州の実家の付近には人口数千人のムラもあり、訪れたこともあるが、そうしたところのさびれ具合に比べ、下手すると10分の1という人口なのに、ハイランドの街にはちゃんと市街地らしきところがあり、にぎわいが感じられるのだ。この差はどこから生まれるのだろう、と、ぼくはずっと気になっていた。
というのも、人口1000人の街がちゃんとにぎわってやっていく秘訣があるのなら、日本の過疎の問題に大きなヒントになるのではないかと思うからだ。

一つには、日本に比べると観光客は多いかもしれない。旅行好きなヨーロッパ人やアメリカ人に押しかけてもらえるのは、経済的にはありがたいだろう。
ただ、それと同時にやはり、消費活動がおう盛なのではないかという仮説も立てたくなるのだ。みんながどんどんお金を使う。お店でモノを買い、花屋で花を買い、大工さんに家をリフォームしてもらう。その頻度が日本よりずっと多いのではないか? 日本人は貯金をしすぎで、お金を使わなさすぎるのではないか?

なぜお金を使わないか。それは、将来が不安だからだろう。では、イギリス人は不安ではないのか? やはり腐っても大英帝国、国に対する信頼が、われわれ日本人より多いのだろうか?

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